猫舌~ロシとアビが本当に仲悪い

ロシアンブルー♀アビシニアン♂ゼニガメ♂の奴隷生活

MENU

最後の一葉みたいな

ちょこんとベッドへ座った姿が、はかなげで可愛かった。

9月に入ってから、おばあちゃんに新しいフレーズが増えて
「もしも私が地球を離れる時が来たらな?」が追加された。
初めて聞いた時に一瞬で、ああそうか~おばあちゃんは宇宙飛行士なんだなあ。
スタートレックの世界だねえ。と考えたら
ブハッ!と吹き出しそうになってしまいました。
この「私が、地球から離れたらな?」のフレーズが頻繁だったのは、大部屋だからか?
他に人がいると話しづらい内容だからかな?とか思っていたけど、個室に移動しても
変わらずに、そのフレーズをバンバン使ってくるので、きっと気に入ったっぽい。
9月に入ってから一体なにをテレビで見たのか気になった。
映画のオデッセイ系とかN〇Kスペシャル系?
自分で編み出したならもう、まさにコンピューターおばあちゃんだなあ。と思ったら
また吹き出しそうになったり、その他の話もするから『短時間で!騒ぐのダメ!』という
お見舞いの時間が、騒がしいし長くなる傾向。
でも、1時間以内で収まるようにしなきゃ体力も消耗させちゃうし。

そして、何も木が生えてるのが見えない階の窓なのに、ジーッと外を眺めていて
もしかして、お迎えを待っているのかな?という日があって、
「お迎えはまだまだですよ、ずっと先。」と言っても思い詰めるように眺めていて
でも、窓から見えるのは全部、建築中のビル群ばかりだから
もしあの一葉が・・・じゃなくて
もしあのビル群が完成したらな?って言い始めそうだな。と
やっぱスケールがデカイ人だなあーって事を旦那様と話していました。

そして次の日、急に危篤状態になった。
「これでメデタシメデタシや。あんたたちには本当に世話になったなあ。」と笑顔。
おもちゃのチャチャチャ(指先につけている計測器の点滅に合わせてたぽい)を歌い出し
「コレ(計測器を見せながら)な、ロボットみたいやろ?」とか
(;;)とうとう、まだらボケ入ったかーと泣けたら違った)
「もうゴハン食べられへん。」とか
「本当に往生際が悪いなあ。」など、汗だくで呼吸が辛いはずなのに、
何度も同じ事を話そうとして来て、目もたまにしか開けられない。
こりゃアカン!という感じ。

旦那様が、今までに見た事ないほどの優しい仏陀の顔で、おばあちゃんに接していて
なんといういたわりと友愛じゃ。オームが心を開いておる!ような空間だった。
私はそれに大感動してるため、泣きそうでヤバイ!
もう牛の鼻輪ティッシュ必須、こらえていたので全部鼻水になってた。
(泣いてたら不安にさせるでしょ!こういう時は笑った顔を見せてあげなきゃ!旦那様談)
(いやいや!無理だわ絶対に大号泣するわ!)
酸素濃度も見たら85とか。
喘鳴もすごい。
何て声を掛けたら安心してくれるんだろう??
「えーっと、きっと先祖会議してるんだと思うんだ?向こうは向こうで。」
「おばあちゃんのエエ感じの時に(ちょうど良い時)きっと迎えに来ると思うから、
もう少し(この世で)ゆっくりしてってね。」
と言ったら、うなずいてニコっとしてくれた。
一瞬で色々考えても、気の利いたこと言えなかった。
普段、家にいる時でも夜更かしをすると、次の日に調子が悪くなったりしてたので
「もしかして昨日はあれから、ずっとお迎えを待ってて
結構、夜更かししたんじゃないですか?」と聞いたらビンゴ。
あーやっぱりな、おばあちゃんのご主人と母親が同じ月命日だから
自分のお迎えも来るかな?と、その日に夜更かししたんだなって
元気な頃は、もしそういうのが来たら「まだ早い。」って帰してね。と冗談で
話してたけど、もう冗談じゃない。

でも、私と旦那様と、おじさん(別に一緒にいなくても良いのに)で、
3時間くらいベッドの側にいて、話しかけたり水を飲んでもらったりしてたら、
だんだん目にキラキラ生気が戻り、持ち直してホッとした。
これはもう残り時間が少ないなと、持ってもきっと一週間から十日かもなと思いました。
そして前回のブログで書いた母への電話へ繋がります。
母にホオズキ作戦を展開したいと思ってたんだけどね。

その2日後、夜中に病院からの電話が鳴って
ここ最近3時くらいまでは、何でか起きてたから
マッハで15分で駆け付けられたのに、間に合わなかった。
一番近くに住んでたのにな。
みんな平等に間に合わなかったのが、気い使いーなおばあちゃんらしいなあ。
最期にフウっと息吐いたんだな~finally!って顔してた。

(;;)悲しかったけど、その顔を見て安心した。
8時間前に会えていたし。
ずっと2人で手を握って話しかけられたし、
喘鳴が無く、呼吸も落ち着いていて、目は開かなくても
耳だけは聞こえていて、ニコニコして頷いたりの反応は出来ていたのになあ。

大急ぎで部屋を片しながら、たまにモチモチと顔や手を触らせてもらって、また片す作業開始。
(旦那様は旦那様で、連絡&手続きや手配で、同じく悲しいのに悲しんでいられないという)
いきなり背後に看護師さんがいて、急に話しかけられるというビビリも体験。
そういえば虫の知らせも何日か前から
かなりナチュラルに来てたりした(でもビックリさせない感じ)
病院→葬儀屋さん→打ち合わせの流れもスムーズ。
連携取れてるなーと思いました。
でも本当に愛嬌のある人だったから、私と旦那様とおばあちゃんでしか
わからない部分での色んなシグナルが、そこかしこに発生して来てすごく楽しい。
悲しいのにブハッと笑ってしまうけど、喜んでるなwってのがバンバン伝わってくる。

それこそ「枯れ木が折れるように逝きたい。」って
言ってたおばあちゃんの『言葉&思い描いてた通り』に全てが進んでた。
本人の希望していたお式も出来た。

生前はしっかりガッチリ見守ってた、ご主人が
迎えに来てくれたんだなってのも、はっきりわかった。
ご主人の勤めてた所の提携の病院だもんなあ(亡くなる2日前に知った)
なるほどなあ~すごいわ父さん
(〇〇の父さんと勝手に呼んでいた)
私と旦那様は会ったことないくせにw
3人でご主人の話しメッチャしてたもんね。
昔ながらのカミナリ親父で恐くてガンコだけど、ちゃんと話せばわかってくれるタイプの
カラオケ好きな、声が大きくてガナリ倒す〇〇の父さん。
生きてたら102歳。

「地球を離れる時が来たらな」っておばあちゃんが言ってたけど
私達が思ってたよりも、かなり早く地球を離れたなあと。
でも〇〇の父さんが迎えに来たらもう
「〇さんが来てくれたんかいなw」って行くしかなかったろうな。
写真でしか見たことない私でさえ、きっと断れないわ。
パワー強すぎて。

来れないかも?と思っていた親族も
全員が奇跡的にそろって、賑やかで喜んでくれてそうな。
『これでメデタシメデタシや。あんたたちには本当に世話になったなあ。』と
笑顔でいてくれてる気がします。
こちらこそ、近くに住んでもらって6年半。
短い間だったけど人間部分を育ててもらい、本当にお世話になりました。

おばあちゃんの人生の、ラスト数年を一緒に過ごせてマジ誉れ。嬉しかった!
後は任せてくれー!旦那様と頑張る。